★新人スタッフ『さいとう たかお』がお届けする
ちょっと甘くて切ないラブストーリーを
お楽しみ下さい!
『弘美、また会ってくれる?』
雄一朗がそう声をかけると
『うん、いいわよ♪』
弘美は答えた
学生時代のサークルの同窓会
帰り際でのひとコマだ
大学を卒業して、20数年が経った頃
当時の会長の声がけで同年代の同窓生が
20名ほどだったか
懐かしい神戸三宮のとある居酒屋に集まった
男友達の同級生とは、たまに連絡をしていたが
女子とは全く疎遠になっていた
久し振りに会う女友達は予想を反し
思ったほど変わっていなかった
というのが正直な感想だ
学生時代のイメージしかないので
なかには大人の女を感じさせるような
ドキッとする子もいた
簡潔に言うと
「付き合っても良い♪」
そんな感覚だった
まあ、相手がOKしてくれればの話だが・・・
弘美は、開始時間より少し遅れてきた
彼女のその姿を見た瞬間
雄一朗は弘美に目が釘付けになった
洒落たワンピースの弘美は
学生時代のスレンダーな体形を維持し
生活感を感じさせない雰囲気は
実年齢より軽く10歳くらいは
若く見えた
そして、雄一朗の「暑い夏」は始まった
【つづく】
※ストーリーに登場する人物等は全てフィクションです