■秋空 最終回

★新人スタッフ『さいとう たかお』がお届けする
ちょっと甘くて切ないラブストーリーをお楽しみ下さい!

陽子は失恋をしたのだと
雄一朗は思っていた・・・

しかし、そうではなく
仕事の事で悩んでいたようだ

長年携わった洋服のデザインの仕事から
全く業種の違う現在の新しい仕事

誘われて1年ちょっとやってみたが
どうも興味が持てない

前のデザインの仕事に戻るべきかどうか
悩んでいたようだ

とある日
デザインをしていた頃の顧客から

『また、陽子さんのデザインした服が着たいわ♪』
と言われ、気持ちが揺れ動いていたようだ

この広い海の中では
自分の悩みなんてちっぽけなもの

また今度来たとしても
エメラルドグリーンの牛窓の海は何も言わず
自分を受け入れてくれる事だろう

陽子は決めたようだった

雄一朗は、もうそれ以上話を進めなかった

また、天気の良い日に彼女を連れ出してみよう

その時、陽子に彼氏が出来ていなかったらの
話だが・・・

雄一朗は、抜けるように高い青空を
眺めていた

【完】
※ストーリーに登場する人物等は全てフィクションです