時代は、まだ昭和の香りの残る平成初期の頃
私の赤裸々なセールスマン物語です
大学を卒業して
某OA機器販売会社でセールスマンとして
働いていた頃の話です
今から30年位前で、現在のような複合機ではなく
コピー単体・ファックス単体(感熱ロール紙が主流)
プリンター単体が主な販売商品でした
新規セールスの割り当ては、月に3台でしたが
私の成績は、悲しくも月に0台か1台か
同僚に「ゼロイチ」と、からかわれる事も
しばしば・・・
このままではいけないとは思っていたものの
なかなか突破口を見出せず
本当に情けない日々を過ごしていました
担当地区で、ユーザー以外の法人を飛び込み
訪問するのですが・・・
1日50件訪問して
門前払いが8~9割
実際に話を聞いてもらえるのは
1割あれば御の字
場合によっては、名刺やカタログを
その場でポイ捨てや、名刺を破られた
セールスもいると聞きました
しかし、同期入社の専門学校卒のセールスで
月に2~3台売るヤツがいました
何故、大学卒の自分が専門学校卒のヤツに
負けるのか?
若さゆえか、感情が先にたって
原因を解明できませんでした
ある時、ヤツと二人で営業活動をする機会が
ありました
最初は、いやでたまりませんでしたが
客先へ同行するうちに
ヤツが自分より優れている点が
あることに気づきました
逆に、自分のほうがヤツより
優れている点がある事も
わかりました
結論を言うと
恥ずかしながら
自分のプライドの高さが邪魔をして
いたことが判明しました
ヤツにも悩みがありました
私は、ヤツを認めることにしました
そして、ヤツの良い部分をマネする
ことにしました
すると
数ヶ月後には、ヤツの成績に並ぶように
なりました
場合によっては
月に3台の売り上げが
全て紹介で決まるといった
営業冥利に尽きることも
ありました
残念ながら、その後都合で
退職となるのですが
退職後にも商談中のお客様から
ご成約があったと聞きました
今回のケースで学んだことは
「相手(ライバル)を認める事」
「相手の良いところを貪欲に吸収する事」
新入社員教育で見た「てんびんの詩」が
懐かしく思えました