A美は、食べ放題メニューの刺身を
旨そうに食べていた
雄一朗は
ふと、R子の事を思い出した
実は、数ヶ月前にR子を誘おうと思い
LINEを送ると
「私こと、この度結婚する事になりました♪」
「えっ・・・」
何度もLINEを見返す
雄一朗の目には
涙が滲んでいた
冗談交じりに
「そろそろ誰か良い人いないの?」
と言っていたのだが
いざそれが現実となると
とても悲しい気持ちになる
娘を送り出す父親の気持ちだろうか
「今まで有難う、お幸せに♪」
震える手に打った文字
それが
雄一朗の精一杯であった
【つづく】
※ストーリーに登場する人物等は
全てフィクションです