
『この後、どうしようかな♪』
志保はちょっと酔っているのか
髪をかき上げながら
少し笑みを浮かべてそう言った
雄一朗のタコメーター(回転計)は
レッドゾーンに差し掛かっていた
程なく、お店を決め
とあるバーに二人は身を滑り込ませた
馴染みのあるカクテルを注文し
『志保、幸せ?』
雄一朗は、ゆっくりと問いかけた
『うん、どうやろ~』
志保は、はぐらかした
もうそれ以上は聞かなかった
20年間の時は
もう手の届くところまできていた
次回の約束をとりつけた
雄一朗は、お店を出ると
そっと志保を抱き寄せた
【完】
※ストーリーに登場する人物等は
全てフィクションです