■ジングルベル 最終回

★新人スタッフ『さいとう たかお』がお届けする
ちょっと甘くて切ないラブストーリーを
お楽しみ下さい!

『あまりジッと見られると恥ずかしいわ♪』
千夏は、雄一朗のほうを向いて言った

雄一朗は
千夏の顔の目の周りに散りばめられた
ラメを見ていた

女性というのは、ここまで綺麗に
見られたいというか
魅せたいのだろうか

男性には、興味のない分野だな
雄一朗は、そう思った

時期は、師走

街は、クリスマスに向けた
イルミネーションが輝いていた

『クリスマスは、あなたと一緒にケーキが食べたいな♪』
千夏は、雄一朗に聞こえるように言った

雄一朗は
「あぁ、わかった」
と返事をしたが
千夏と一緒に過ごせるわけはなかった

雄一朗に妻子がある事を
千夏は知っていた・・・

千夏といると全て忘れて楽しい一時がある

その都合の良い葛藤に頭を悩ませながら
月日は流れていった

『メリークリスマス☆』

雄一朗に
ジングルベルのメロディーは
届かなかった・・・

【完】
※ストーリーに登場する人物等は全てフィクションです