■同窓会 第二話

★新人スタッフ 『さいとう たかお』の
ちょっと甘くて切ないラブストーリーを
お楽しみ下さい!

 

『大切な思い出は、引き出しに鍵をかけてそっと
仕舞っておきたい』
誰しもそんな思い出があるはず・・・

高校を卒業して20数年が経ったある日
郵便ポストに高校時代の同窓会案内が届いた

何気なく読んでみると
世話人の中に「あの子」の名前を見た瞬間
雄一朗はドキッとした

当然と言えば当然だが彼女の名前は旧姓と
共に記されていた

同窓会の日程は、予定も無く出席可能だったのだが
締め切り直前まで悩んだ

彼女にはもう会わないほうが良いのではないか
もう自分との事などとっくに忘れているだろう

彼女が幸せならそれで良いじゃないか
雄一朗はそう自分に言い聞かせ、欠席をしよう
そう思っていた

締め切り直前にポストに投函された葉書には
「出席」に丸がされていた

同窓会に向けて開設されたネットの掲示板には
再会を楽しみにする話題で溢れていた

雄一朗も平然を装い、当時仲の良かった男友達と
交流をした

そうしているうち、いよいよ同窓会の日が近づく

【つづく】
※ストーリーに登場する人物等は全てフィクションです